告白

「さっき瞑想をしながらあなたのことを考えていたの」。

最近行動を共にすることの多いクラスメートのへザーが私に会うなりそう言った。

「あなたの存在がわたしが今まで考えもしなかったこと、わたしには無かった考え方を教えてくれているなって。あなたは私が今まで出会ったことのないタイプの人。話すたびに新しいものをあなたからもらってる・・・ありがとう」。

まっすぐに、彼女の穏やかな大きな瞳は私に向けられていて、なんだか妙にどきどきしてしまった。

「こちらこそありがとう。」と返すのが精一杯。胸がつまってしまったのだ。
私が苦手だと思っていることをいつも彼女は当然のようにやってのける。

すべてのことに真摯な姿勢でぶつかっていて、いつも挑戦をしている人。
この2年間、南米やアフリカを旅しながら、自身や他の人々へのさまざまな「癒しの力」について学びながら旅をしている。ヨガ、指圧、瞑想を愛し、ペルーのジャングルで薬草について学び、グアテマラでは110日間誰とも話さないという瞑想をしたことで見えないものや聞こえないものに敏感になったという彼女。
ここにはちょっと書けない彼女の秘密も告白してくれた。

私が何気なく投げかけた言葉や問いかけに対して、「ちょっと待ってね。考えてみる」とか、「今は他のことを考えていて集中できないけど、それは大事なことだから後でよく考えてからコメントさせてね」。受け流しはしない。

後日、まるで今していた会話の続きのごとく彼女は切り出す、
「あのことだけどね・・・」。たまに私の方が忘れていて、「なんだっけ?」と言う事も(笑)。

エネルギーを使い果たしてダウンしてしまうこともあって、そんなときは痛々しい。でも私にはどうにもできない。かたわらで心配はしているし、肩を抱いて励ましてあげることはできるけれど、彼女の痛みは彼女自身で和らげるしかない。
だいじょうぶ。
彼女はどうしたら自分がまた元気になれるかも知っているのだ。
時間はかかっても近道をすることなく自分自身で乗り越えて何か新しいものをつかんで前に進んでいこうとする力はたくましく美しいと思う。

相手が伝えようとしていることをきちんと理解したい。
私はこう考えてみたんだけど、あなたはどう思う?というメッセージをいつも彼女から受け取る。

丁寧に生きている人。私が欲しいと思っているものを持っている人。

違うようで似ている。似ているようで違う。

私も彼女の存在に感謝している。
お互いに呼応しあい、心を解き放てることに。