この地球を受け継ぐ者へ

なにげに冒険すきなんです。

いろんなところを旅して、滞在して、写真撮って、文章綴って、みんなと語って、一緒にご飯食べて、たくさん本を読む・・・そんな生活したい!っていつも思っています。この本に巡り合って、無理なことなんてない、ただそれを実現しようとする気持ちと行動があるか否かなのだと思うようになりました。

去年、出勤する車の中で、いつものようにJ−WAVEを聴いていると、ある人が、外国の鬱蒼とした森の中から中継をつないで話をしていました。その人は、ミクロネシアにある小さな島で、スターナビゲーション(星の航海術)と運命的な出会いをし、実践、研究をされているとのことでした。詳細についてはよく覚えていないのですが、ひとつひとつ言葉を選びながら淡々と、本物の言葉を話す声が心に残りました。そのときに彼の名前を記憶したつもりでしたが、いつの間にか忘れてしまいました。

2週間位前に図書館にふらりと寄ったら、目に飛び込んできたのがこの本でした。手に取り、ぱらぱらめくってすぐに、(あ、この人だ!)と分かりました。できすぎのお話で、ふしぎだけど本当なんです。

彼は、石川直樹さん(現在27歳)。
高校2年生の夏にインド・ネパールを一人旅したのが、冒険人生の始まりみたいです。その後、カヌーイストの野田知佑氏に師事されたそうです。以前、私も野田さんとカヌー犬のガクに会いたくて、BE-PALのカヌーイベントに参加したことがあり、ここでまた勝手にシンパシー感じてしまいました(単純です)。
その後、世界7大大陸最高峰登頂(セブン・サミット)を23歳で達成し、最少年記録を更新されています。
本には、2000年に10ヶ月をかけて、北極から南極までスキーや自転車など人力手段で横断をするアドベンチャー・プロジェクト、「Pole to Pole 2000」の日本代表として参加をした旅の記録が綴られています。石川さんは世界7カ国から選ばれた8人の若者の中の一人として参加していました。
単純に北極から南極へと南下するわけではなく、旅の途中では、さまざまな場所でボランティア活動をしたり、地域の学校等で環境をテーマにしたプレゼンテーションを行っています。
国も、性別も、考え方も違うメンバーが四六時中一緒に過ごし、話し合いの上で旅を続けていくわけですから、良いときもあればぶつかることもあります。その経過も石川さんの日記を読んでいるとメンバーの心理描写や行動が簡潔な中に仲間への尊敬を持って綴られています。私はかなり前半の方から、9人目のメンバーとして感情移入してました。(10ヶ月間、毎朝シリアルとオートミールの生活は私にはとても耐えられそうにありませんが)。

私も過去にさまざまな所へ出かけた中で、彼と同じように感じ、考えたことが本を読みながら多々ありました。
日本にいても体験できることもあると思うのですが、私にとってはやはり外国(特に発展途上と呼ばれている国々)で自分の想像や限界を超えたできごと、人間、景色等に出会った中で気づき、全く新しい思想が培われることが断然多いのです。

いつか同じ目線で会えたらいいな、と思う人がまた増えました。感謝。