VIVA ! あーてぃすと!

ここに住み始めて今日で一週間。ご飯のたびにパパーの視線が気になります。ちょっと口の横にミルクが付くと、目にも留まらぬ速さでササッとペーパーナプキンが私に差し出されます。
パパー、御年78歳、日本人がさぞ珍しいんだろうなあ・・・と思いつつも、ネスカフェをスプーンですくうたびに目線を送られても困ってしまうし、何よりもご飯が食べにくいよォ〜。エーン!

気を取り直して、今日はお昼をいただいた後に、キンタ・ベルガラ公園(Plaza Jose Francisco Vergara)までお散歩。家から15分位の場所です。
ここはビーニャ・デル・マル市の創設者ホセ・フランシスコ・ベルガラ氏の別荘だったものを1941年に市が買収して、市民の憩いの場にしたそうです。
さまざまな植生の植物が生い茂っていて、人も野良犬ものんびり休んでいて平和な雰囲気です。ベルガラさんという人は硝石で富を築いた大金持ちだったそうですが、世界恐慌やその他の理由でこの莫大な資産を維持していくことが難しくなり、市に売却したそうな。日本でも良く聞くお話ですね。
でもそのおかげで、現在私たちはベルガラ家がかつて所有していた美しいお屋敷や広大なお庭を散策することができます。


公園では大学生が映画の撮影中。一番左側にいる人(女性)が男性の首筋にナイフを当てています。しばらく言い争いをした後、二人は突然腕を組んで楽しそうにおしゃべりしながらその場を後にします・・・いったいどんな映画なんだ??

公園の敷地内にあるベルガラ大邸宅 (Palacio Vergara)は、イタリア人建築家に依頼して建てられたというベネチアゴシック様式の大邸宅です。現在は市営美術館(Museo Municipal de Bellas Artes)になっています。
南米のアート情報にも関心があるので、受付の方に、「この辺りでアートスクールは開かれていますか?」と聞いてみました。すると彼は「ちょっと待っててね」と言いながら、どこかに電話をしはじめました。でも、まずは館内を見ておいで!と言われて、コレクションをゆっくり見てまわりました。絵画や彫刻のコレクションはともかく、室内は、それはそれは豪華で持って帰りたくなる素敵な家具がそのまま置いてありました。
また受付に戻ってくると、さあ、ついて来なさい、と言います。後ろを追いかけていくと、美術館の奥へ歩いていき、そこにあるドアの鍵を開けて中に入っていきました。大丈夫かな?と思ったのも束の間、地下はアーティストたちのパラダイス!そこは美術学校(Escuela de Bellas Artes)になっていました!
ここではデッサン、油絵、七宝焼き、陶芸(今日は楽焼をやっていました)、彫刻を学ぶことができるそうです。彫刻のフアン教授が一つ一つの部屋を案内して他の教授や生徒さんを紹介してくれました。どの部屋の生徒たちもとても楽しそう。南米のアーティストらしく?オープンで、それでいてちょっとオドロオドロした世界が広がっていました。
みんなも「日本人の私」に興味を持ってくれたみたいです。ちょうど知り合いの彫刻家の作品を撮影したものや、北斎や広重のポストカードを持っていたので、話が盛り上がりました。また新しい怪しいお友達ができました。

↓特にこの彫刻の教授、かなりヤバめの作品たくさん作ってます。2mくらいある大きな洗濯バサミとか・・・笑いを堪えてもっともらしく会話するのが大変でした。これは皮膚のない人体像だそうです。何てコメントしたと思います?