Conguillio National Park 2日目

(旅のメモ帳より)

8時起床。
体はまだ疲れている。

朝ご飯を食べて、お昼ご飯用のサンドイッチを持ったら出発。
この地域特有の植物の説明を受けて、山登り開始。
10時から約2時間。

チリとアルゼンチンの一部でしか見ることの出来ないアラウコの森
写真でしか見たことなかったシェラネバダ山脈
現役活火山ジャイマ・・・

出てくる言葉は少なく、ただただ口をぽかんと開けて目を見張る。

(夕方のメモ)

山が輝いている。川のせせらぎが聞こえる。
みんなが一生懸命働いているのに私は3時間ばかりうとうとしてしまった。

それにしてもみんな良く動く。
落ち着いて作業を進めている。
水質、地質、植物、生き物を調査するグループに分かれている。
教授たちも余計なエネルギーを使うことなく、自分の時間と生徒たちとの時間を同時に楽しんでいる。

いつも旅に出ると思うこと。
じゃあ私はどうなんだろう?
人と比べることは簡単にしてはいけない。
たいてい自分が人より劣っていると思ってしまう。
私が持っているものと、あなたが持っているもの。
どっちが素晴らしいかなんてことを。
なんて愚かなんだろう。

今自分が来ているチリ。
レドン教授の好意で連れてきてもらっている国立公園。
どんなに恵まれていることか。
今を楽しまず、与えられている機会を懸命に過ごさずにいて、人と比べ続けていくのならば永遠に私はルーザーだ。現実逃避をしているに過ぎない。

一番星が光った。
自分がここに何をするために、そして得るためにやってきたかを見失わないで。

(23時)
まだみんな顕微鏡を熱心に覗きこんでいる。
パソコン持参のキャンプなので明日のプレゼンのための準備をしているのだ。
それにしても夕飯も食べずに黙々と・・・すごい集中力だ。

私たちも16時に軽くオンセを取ったきりなのでお腹が空いてきたけれど生徒さんたちがあまりにも一生懸命なのでなんだかこの場を離れがたくてただただ見守っている。
本当に自然が好きじゃないと、約3時間の山登りの後こんな時間まで続けていられないと思う。

のんびりとでも確実に作業をしている。
時間を気にしてあせる人はいない。
お腹が空いた人はお菓子をつまんでいる。お茶を飲んで小休憩している人もいる。教授たちはそんな生徒たちを眺めながら横で本を読んでいる。何か質問があれば答えたりもしているけれど、ただただ同じ時間を共有している。

こんな環境で勉強ができるって幸せだなあ。

(深夜1時)

(明日も早いのに大丈夫かなあ・・・)と心配する私。
彼らにとってはそんなことどうでもいいらしい(今する心配じゃない)。
もう少し作業は続きそう。

それにしても・・・温泉が必要だ。