ひとりごね

残念ながら自身に芸術的な才能は見出せない。
ヘタウマな絵がいいよって言ってくれる人もいるけれど、そんなレベル求めてないんですよ、わたし。
本当は自分の作品(それが何かは置いといて)をとっても気に入った人に購入していただいて暮らしていくっていうのが憧れる暮らし。

岡本太郎に言わせると誰もがアーティスト。ある国では「芸術」は人が生きていくうえで当たり前すぎて、その言葉すら存在しないんだって。天性として与えられた才能や育つ環境も大きいと思うのだけれど、芸術なんてその人が「それ」を好きか嫌いかだけ。掴みどころがないから掴んでみたい・・・って切ない気持ちが好きなのかも。

今日は友だちが遊びに来てくれた。何回か一緒にグループ展をしたことのある仲間たち。
何もかも正直すぎて、ガックンガックンと滑らかにいかない事の方が多いのだけれど、そんな中から何が生まれてくるのか見るのが好き。そこから生まれるパワーが私の心に響く。もちろん作品の好き嫌いはあるのだけれど。

取り留めのない話の中に見え隠れするみんなの本当の気持ち。

答えを聞きたいんじゃないの。
何を言っても、言われても分かってもらえるって思ってるから。
しゃべる人と黙って聞く人。無言の存在感も心強い。
話をしながら自分の中に存在しているものを確認する。
耳にした何気ない言葉にどきっとする。きっと私の中にそれらを感知するセンサーがあるんだろうね。

ああみんな、それぞれの道を、共有したいと思いながら、でも時に一人でありたいと思っている。
私のもう一つの目は、私を含めてみんなを上の方から観察している。

時間はあっという間に過ぎていって、帰り際に私たちは誰彼ともなく少し笑顔を見せる。
何も確実なものは得られていないのに、どこか納得した気分になる。