アリゾナからのメール

10年振りにアリゾナ在住のベロニカからメールが入りました。
この10年間、どこに住んでいるのか分からなくなり連絡を取ることができなくなっていたけれど、いつも気になっていた大切な友達でした。

タイムカプセルを開けてしまったような感覚です。
ほわん、ほわん、ほわん、ほわ〜ん・・・・。

当時、意気揚揚とアリゾナ州の短大に乗りこんだものの、なかなかネイティブの友人ができなかった上に、初めてルームメートになったアメリカ人の女の子には、「まずは英語が満足に話せるようになってから本土の土を踏みなっ!(私的には、こんな感じに聞こえました)」と言われ心底落ち込んでいました。
そんなときにベロニカと会いました。
彼女は学校の小さな Book Store(教科書からお菓子まで販売)で働いていて、慣れない私が探し物をしていると、「Are you OK ? (だいじょうぶ)」といつも聞いてくれました。
彼女の最も素晴らしいところは、忍耐力(なんせ私のたどたどしい英語力にいつも嫌な顔一つせず付き合ってくれましたから)と向日葵のような笑顔。

私が夏休みで一時帰国する際に、Book Storeで一生懸命働いて貯金をしたお金を日本への旅行に使いたいから一緒に新潟に来たいと言ってくれました。いつもお世話になっているベロには兼ねてからお礼がしたいと思っていたので、大歓迎でした

でも結果的には、ベロにはとっても切ない思いをさせてしまいました。

日本の自宅に戻った日の夜中、家族が急遽入院することになりました。
そして私とベロは、自宅に滞在することが難しくなり、別の家にお世話になることになりました(詳しく書けなくてごめんなさい)。たった2週間の滞在で、いろいろと計画もしていたのですが、全ての計画は中止になりました。
謝ってばかりの私に彼女は、「こういうときに一緒にいてあげることができて本当に良かった」と言ってくれました。

アリゾナへ戻った後、すぐに私は別の学校へ編入が決まっていたためにベロとの連絡はいつの間にか途絶えてしまいました。
彼女は恐らく、私、そして日本に対してもきっと良い想い出を持って帰らなかったに違いない、と私はずっと彼女に対して申し訳ない気持ちを持ちつづけていました。

しかし昨日のベロからのメールには、

I hope we keep in touch now because I really miss you and think about you all of the time.
I was looking at the pictures from when I went to Japan the other day. That was so much FUN!!!!!!!!!!!!!
(これからも連絡を取り合いましょう。私はあなたにとても会いたいし、いつもあなたのことを考えています。こないだ、日本に行ったときの写真を見ていました。本当に楽しかった!!!!!)

現在彼女は、Special Educationを専門とする小学校の教師をしています。
※ Special Education / 特殊教育
精神遅滞(mental retardation)、情緒障害( emotional disorders)、身体障害(physically handicapped)、言語障害(language disorders)のような障害を持つ子どもたちのために開発された教育方法で今も研究は続けられています。

そして1歳の男の子のママでもあります!

涙が出るくらい嬉しいメールでした。