そこにあるもの ないもの
お手紙、写真、本が届いた。
「家事も育児も南米生活も、手抜きするぐらいがちょうどいい」(by キエリーナ)
メッセージ、しかと受け取った。ありがとう、キエリーナ&やま。
- 作者: 石川直樹
- 出版社/メーカー: 晶文社
- 発売日: 2005/09
- メディア: 単行本
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- 作者: リリー・フランキー
- 出版社/メーカー: 扶桑社
- 発売日: 2005/06/28
- メディア: 単行本
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久しぶりにゆっくりと音読をしながら本を読む。小学生の国語の時間みたいだ。
書かれている内容も、著者自身の歩いてきた道や経歴も全く異なる二冊の本。
とっても読み心地がいい。
著者の石川直樹さんもリリー・フランキーさんも、本の中にしっかりと「自分」を存在させている。でもどこか自分を離れたとこから見ることのできる目も持っていて、丁寧に時間をかけて生きている。そして突如として目の前に現れるさまざまな出来事を見つめ、自分の中に受け入れることのできる強い人たちだ。いや自分が弱いことを知っているから強いのかもしれない。
どこに居ようとも、そこに存在している自分を信じている人たちが書いた本だった。
軸がぶれない人は強い。二人に共感と尊敬を。
南米生活の中で何度も読み返す本になりそうだ。
さてさて・・・
少し前に、ブログにちょっと弱音を書いた。
なかなか自分の進歩が形になって見えない。周りにいる人が何を話しているのかが分からない。そして懸命に私に伝えようとしている目の前の人の顔に、落胆の表情を見ることがつらくて、人に会うことにも疲れていた。水疱瘡にもかかった。
そのときの私は忘れていた。
「スペイン語というジグゾーパズル」は始まったばかりだということを。
自分が完成させたい形はおぼろげだが、私の中に確かにあるのに、私は自分の夢見るゴールばかりを見ていて過程を楽しむことを忘れていた。
今も自分がどこに、どんなピースを、はめこんでいるのか分からない状態。
もしかしたらパズルよりも、子供の頃お正月に目隠しをして遊んだ「福笑い」の方が近いかもしれない。
一つひとつのピースは離れているのかもしれないし、もしかしたらすぐ隣にあるのかもしれない。暗闇の中で一人っきりで悶々と取り組んでいると、遠くから友達や家族の声がする。昨日読んだ本や見た映画の中からも声がする。私はその声から新たなヒントを得て、また新しいピースをカチッとはめ込む。あ、楽しいかも。
明日でチリに来て二ヶ月がたつ。え?まだそれだけ?と思うほど濃い時間だった。
まだまだ先は長いぞ、私の福笑いパズル。
これからそのパズルの形は変わっていくのかもしれない。
私が持っていない断片を誰かからもらうこともある。
早く完成させたい!という想いとは裏腹にある、すぐに出来上がったらつまんない!という気持ち。全く想像していたものと違う形になっても、私は自分の作品を受け入れることができるだろうか。そして同じように私以外の人たちのパズルも。
しんじてみようか。
《♪虎猫印のこまーしゃる♪》ラトラトラト ネコハヤッパリ トラネコネ ジャン!
虎猫絵日記 http://d.hatena.ne.jp/kiske_kis/
一段と可愛らしさと逞しさを増したマイハニーの雄姿をご覧下さい。爺やに感謝!