ちいさなおねえさん

          
        

私の家は丘の上。

いつも通る心臓破りの階段の途中に、一軒のアパートがあります。
彼女はここに住む女の子。小学校が夏休みに入ったので、わんこたちと一日中遊んでいます。私が通るのを見つけるとロケットみたいに表に飛び出して来ます。

「この子はね、2歳でね、そしてこっちの子は彼女の子供なの。まだ生まれて2ヶ月なのよ。 この子たちは人間の靴の音が大好きなの」。         
スペイン語初級者の私を気遣うように、会話のところどころに、「・・・でね、分かる?」と時折私にたずねながら、ゆっくりと話をしてくれます。

また明日ね!チャオ、チャオ!と手を振ったのだけれど、

この通学路にも、そしてちいさなおねえさんとも、あと3日間でお別れです。