Cuerpo, Corazon y Alma

ブエノス・アイレスには、ヨガやピラティスの教室が驚くほどたくさんあります。
昨日映画館で見たアルゼンチン映画。そういえば主人公の奥さんも自宅でピラティスの教室を開いているという設定でした。

ホストファミリーにすすめられた近所のヨガ教室へ。
1回のクラスは90分。授業料は週2回で一ヶ月50ペソ(約1,700円)。レベルを問わずに週に10回ほど10時から21時まで行われているクラスのどれにでも予約無しに参加できます。

本来ここは哲学を学ぶ学校ですが、プログラムの一環としてヨガ教室も組み込まれています。哲学の学校は4年制。私が面白いと思ったのは、プラトン孔子、カントやロックなど世界の大御所について学ぶだけではなく、世界のさまざまなありとあらゆる宗教についても掘り下げて学ぶというところです。
受付の人は、「わたしたちは、ブッディスタでもキリスト教徒でも・・・でもありません。ユニバーサリスタです」と言っていました。「ユニバーサル」が、「普遍的な、すべての、万有の、世間一般の」という意味があるので、この場合は「人種や特定の宗教にこだわることなくお互いに学びあう」といったことを言っているのだと理解しています。

この日、指導してくれたのは60代後半の女性講師でした。ヨガ歴は21年(わお!)だそうです。講師が教室に入ってくると、それまでのまったりとしていたときとは空気が一転しました。彼女は小柄で白髪なのですが、姿勢も雰囲気もきりっと凛としているのです。

彼女が床に正座をした途端、詩の朗読が始まりました。このクラスでは恒例のことなのでしょうか、みんな耳を彼女の声に集中させています。
朗読が終わると、みんなの方にゆっくりと笑顔で向き直り、ゆるやかなポーズを取るところからクラスはスタートしました。
彼女の美しく、手足の先までしなやかで張りのある動きと均整の取れた柔らかそうな筋肉に見とれてしまいました。これはヨガ?まるで踊りをみているようです。見ていると簡単そうなのに、いざ真似をすると私たちはふらふらしたりピクピクしたりして中心が定まらないのですが、彼女はひとつひとつ丁寧にピシッと決めながら、間を読んだ指示を私たちに出していきます。何度私は後ろにひっくりかえったことか!おまけにクラスで一番体が硬い!

長いと思った90分間はあっという間でした。
いつもは使われない私の筋肉が喜んでいます。なんだこの心地よい疲労感と開放感は!

Cuerpo, Corazon y Alma (Body, Heart and Soul)

この3つのバランスをじょうずに取ることのできないわたし。
しょっちゅうつまずくし、落ち込むし、何度も同じ間違いをしてしまう。
情けなくなって街をうろうろさまよって、でもここはブエノスアイレス、自分で解決していくしかないのだ・・・と気づいてまたトボトボと家に帰ったり。

ヨガをはじめようと思ったきっかけは、体に筋力が付けば心にも強さと柔軟性が生まれ、自分のやるべきことを軸のぶれることなくできるようになる手助けになるんじゃないかと願っているからです。どこにも確かな確証はないのですが。
でも実際にヨガを2年ぐらい前からはじめたTちゃんは、もともと心身共にきれいな人でしたが、去年南米に来る直前に会ったときには一層磨かれたように感じました。今はヨガのインストラクターを目指して頑張っています。今日の女性講師は私の願い&希望を確信させてくれました。

すぐにどうにかなると思っちゃいけないんですよね?何にでも時間がかかる。
あせっちゃうけど、目に見える変化を自他共に感じるには少し忍耐も必要。
そう、これ「忍耐」。これも私に足りないもの。
手のひらがべったりと床に楽々と届くようになったら私の頭の中も少しは柔らかくなるのでしょうか(笑)?きっと今まで見えなかった何かが見えるようになるって信じています。

ヨガクラスの最後に叫ばれる、
「ホォ〜・・・・・・・・ッ。シャ〜んてぃぃィ・・・・」が気になります。

節約も兼ねて健康ブームです。
ごはんと大豆、そして少しお醤油とお塩を入れて一緒に炊きました。彩りにさやいんげんかなんかあると良かったのですが。一緒にお味噌汁をいただきました。ウ〜、しあわせ♪