What do you most want to know ?

ぽかぽか陽気の日曜の午後。Boliverにあるポチャのカフェレストランへ。


後ろからのしのしと歩いてくるセニョーラがブエノスの下町っぽいでしょ?
ポチャとその友人たちがワインとオリーブ、生ハム&チーズで盛り上がっています。
日曜日の夜から月曜日にかけてお店はお休みなので、ポチャは相当酔っ払っていて何度も同じ話を繰り返しています。やれやれ。


左から、アルゼンチンでの最初のお友達ポチャ、ネグロ(愛称で呼ばれていて本名は不明。黒の意)そしてシルビア

ここまでは良かったのですが・・・。
しばらくみんなでおしゃべりを楽しんだ後で、「よし、みんなでトゥルーコをしよう!」とポチャが言い出しました。TRUCOとは、南米ではアルゼンチンとウルグアイで行われているカードゲームです。アルゼンチンTRUCOカップ!もあって、優勝者は新聞にも大きく写真入りで掲載されますし、豪華賞金及び賞品が副賞として付くようです。
アルゼンチンのトランプには、一般的なハート、クラブ、スペード、ダイヤの模様ではなく金貨、剣、棒(木)、杯という日本では見かけない絵柄が描かれています。ルールは少し複雑なのと説明しにくいのとで割愛しますが、興味のある人はネットで検索してみてくださいませ。

普段はトランプで遊ぶ機会のない私。ゲームが途切れなく延々と3時間も続いてくらくらのくたくたです。帰りたくてもこんなときに限って、「すごいよ!ミラクル!」とみんなに感嘆の声をあげさせるカードさばき?をし、圧倒的大差で勝ち得点王に・・・うれしいようなそうでないような複雑な気分。この幸運を持ったまま、真剣にカジノに繰り出そうかと考えてしまいました。

ゲームも終わったし「じゃ、そろそろかえりま・・・」と立ち上がったら、お友達が続々とやってきましたよ〜!疲れてるけど、うれし〜♪

メンドーサ出身のカチョ(ギターを弾いている方)と仲間たち。
カチョはプロの歌うたいで、このたび念願だったCDを発売!祝!
私は彼の息子さんに打楽器を教えてもらっています。

シルビアとステファノはイタリア(ヴェネツィア)出身。
彼らは3ヶ月間、いろんな「音と踊り」を求めて旅をしています。
ステファノの本業は劇場ピアニスト。シルビアは彼の音に合わせて何ともいえない幸せそうな微笑みをみせて歌い、そして踊ります。

お互いに本国での仕事を辞めて来ているので、「先のことを考えると少し不安だよね!」と笑いあいましたが(本当は笑ってる場合じゃないのですが)、ステファノは、「どこにいても、どこに行ってもマジシャンはマジシャン、ピアニストはピアニスト。旅をしていて、本当に大切なものは数えられるくらいしかないんだって分かったから、きっと僕たちはどこへ行ってもだいじょうぶ。生きていける!」とにっこり。

ポチャもステファノもカチョもシルビアも、自分の心が満足する方法、生き方、他の人との間の取り方を知っていて、それだから一緒にいても疲れないし周りの人々も彼らと一緒にいると格好をつける必要もないので自然でいられる。そして温かい気持ちで自分らしくいられるんだと思います。

「ローマは一日にしてならず(Rome wasn't built in a day)」。
そんな彼らも試行錯誤をしながら、自分たちがくつろげる心地の良いソファをどこにいても作り出せる魔法を見つけたんじゃないのかな。「心地よさ」って一人一人違うものだから各自がそれぞれの宿題を持っているんだろうな。