日本人ってどんなひと?

私の住んでいる家は、基本的には外国人長期滞在者のためのものですが、短期で旅行をしている人のための、少し豪華なお部屋も用意されています。

ルイサとイヴはカナダ・モントリオール出身。フランス語、英語、スペイン語を話します。子供たちは大学院生で、とりあえず手を離れたので年に一度海外旅行をしているそうです。
たった2日間ご一緒しただけでしたが、来年は日本国内を1ヶ月程度旅行をする予定とあって毎晩彼らの質問攻めにあいました(たじたじ)。

外国人が日本人に対してイメージをしている、「礼儀正しさ」、「年長者を敬う心」、「武士道」、「街にはゴミ一つ落ちていない清潔な人々」・・・など、彼らの考える素晴らしい国、JAPAN について熱く語られました。
「こないだディスカバリーチャンネルで職人が刀を作っている工程を見たよ!」まるでどこの日本の街角にも刀職人がいて、日本人はみんな刀を持っているような口ぶりです。

「外国人の考える日本という国」と「私の知っている日本」。
まったく違うわけではないのに、心から「そうだね」と言うことのできない居心地の悪さはどこからやってくるのでしょう?

いま読んでいるこの本・・・初版はかなり古いのにまるで今の私の心を見透かされているような内容です。いろんな意味で壊されてます・・・。

日本の伝統 (知恵の森文庫)

日本の伝統 (知恵の森文庫)

実際に日本を訪れたことのある外国人で、映画「Lost in Translation」を観た人は口を揃えて「あれは東京に滞在していたときの僕(私)だった!」と頷きます。

ロスト・イン・トランスレーション [DVD]

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「東京はどこの国、都市とは似ていない独特の雰囲気を持っているね」。
私も東京に対しては彼らと同じように感じています。いつ訪れても何かしらの変化があり、たえず動いていて、そこに佇んでいるとものすごいスピードで時間を感じながらも、まるで自分だけは止まってしまっているかのようです。その感覚は決して嫌な感じではなく、ただただ輪の中に入りきれていない私がいて、それはそれでなんだか心地がよいのです。
東京に住んでいる方の意見を聞いてみたいです。

日本の有名な観光地だけではなく、どこにでもいる日本人の生活を体験してみたい!というルイサとイヴには、新潟出身の澤さんが経営する澤の屋旅館を紹介しました。

「日本人は英語を話す人がとても多いと聞いたから、彼らと語るのが楽しみだ!」と嬉しそうな二人。

その気持ちに、私を含め私たちは用意ができているでしょうか?
私たちの言葉で、日本について教えてあげることができるでしょうか?

またしても未来への宿題です。でもそうそう先延ばしをしてもいられない宿題です。

東京・谷中 澤の屋HP
http://www.tctv.ne.jp/members/sawanoya/

澤さんのエッセイ
http://www.tctv.ne.jp/members/sawanoya/gaikyaku.html