歓声が聞こえる。

多分アルゼンチンチームがゴールしたんだろう。

街に人影は無い。みんなテレビにかじりついているのだ。

大学の小さなカフェテリアにも、数日前にテレビが設置された。
なるべく良い画像で試合を観るためにTVの売れ行きが好調らしい。

ほんと・・・好きなのね、みんな。

自分のこと以外にこんなに夢中になれるなんて。
うらやましいな、少しね。

Personalという電話会社のコマーシャル。

ドイツの街に季節外れの雪が降る。
ニュースではキャスターが、「異常気象です」と語り
除雪車も出動する騒ぎ。
動物園の白くまくんもキョトンとしている。
家の中から雪が舞い降りるさまを見ていた小さな子ども達。
もう我慢しきれなくなって、「ママ、お外に出てもいい?」

白いものをさわってみる。

「ママ、これ雪じゃないよ、紙だよ!」

場面はスタジアムに切り替わる。
アルゼンチンの爽やかなブルーとホワイトのユニフォームに身を包んだ応援団たちが叫んでいる、「アルヘンティーナ!アルヘンティーナ!(三拍子)」

フェイドアウトしていく映像の中に浮かび上がる文字。

Argentina està en Alemania !

なんて訳したらいいんだろう。
簡単なんだけど、いろんな意味に取れる。

直訳すると、アルゼンチン(人、チーム)は(今)ドイツにいます!

北半球のドイツに、これから本格的に冬を迎えようとしている南半球からアルゼンチンがやってきた・・・。

映像をお見せできないのが本当に残念。

♪ 付け足しINFO ♪

サッカーの試合でアルゼンチンチームが勝つと、オフィス街の窓という窓。車やバスの窓、歩いている人たち・・・小さな白い紙を街中にばらまきます。
それが雪のように見える・・・。
このCMは「アルゼンチンが勝利を持ってドイツにやってきたぜ、Baby !」てな意味もあるんですね。