Fiestas Patrias (dieciocho)

チリの人は、自分の国を心の底から愛しています。

こんな話があります。4、5年前「世界でどの国の旗が一番美しい旗か」競うコンテストが開かれたそうです。
結果は・・・チリが圧勝!詳しく聞いてみるとチリ国内のみで行われたコンテストだそうです。
「ちょっと〜それはないよ〜」と話をしてくれた友達に詰め寄ると、「僕たちは自他共に認める愛国者だからね」とウインク。もう止められませんよ。「自分の国、家族、友達を信じて大変なことはユーモアで乗り切ろうとする人々(少なくとも私の周りにいる人たちそうです)」の住む国はこれからも発展していく・・・と外国人でありながらチリ愛国者でもある私は思っています。

今日はチリの独立記念日。明日は陸軍記念日です。

迎えに来てくれたダニエルがいきなり車を道路脇に止めたと思ったら車を降りて雑木林の中へ。
慌てて追いかけていくと、ユーカリの枝を切っています。これでラマダ(枝で作った小屋)に見立てた飾りを作ります。これもディエシオーチョの大切な習慣です。

クチの家に到着すると、チリ国旗が目に飛び込んできました。クチは大統領さながらの格好をしています。
国の祝日に国旗を掲揚するのは国民の義務だそうです。この時期はどこへ行っても大小さまざまな国旗が売られています。

ちなみに・・・国旗を縦に掲揚する時には必ず星が左にくるように(クチの家の2階から飾られているように)するのが正式です。

あえて掲載します・・・!ダニエル作(やっぱり)。
本当は馬の尾っぽになるべきなのですが、ダニエルが作るとこうなるわけです。まして彼女の実家で彼女のご両親もいる中でこれを作るわけですから、日本じゃ考えられませんね。
これで輪投げをして遊ぶんだそうです。他にも凧揚げをしたりコマを回して遊びました。ママさんの育てているシクラメンも満開で、なんだかお正月のようです。

Chicha(チチャ)
葡萄やりんごなどを醗酵させて作るお酒。食前酒代わりに飲みます。エンパナーダ(肉や魚などのパイ皮包み揚げ)と一緒にいただきました。
これがクリスマスだとピスコサワーに変わりますが、ディエシオーチョと言えばチチャが定番です。
これがまたおいし〜い!「お代わり!」と言ったら、家族からストップがかかりました。
「クイダード(気を付けて)!このお酒はね、醗酵させて作ってあるからお腹の中にガスが溜まりやすいのよ。」だって!おっと!

人数が多かったので、室内組みと室外組みに分かれました。
パパが外のコンロでお肉(牛肉、豚肉、鶏肉)を次々と焼いてくれました。付け合せはポテトとお豆のサラダです。みんなでわいわい食べるご飯は本当に美味しい。チリでは、「夫婦で同じ職場で働いていて同じ業務内容だとしても、女性は男性の給料の7割〜8割しかもらえない」など、興味深いチリの今時の男女事情について話をしながら食事を楽しみました。この内容についてはまた後ほど、もう少しいろんな人たちとお話してからUPしたいと思います。

Mote con Huesillos (モテ・コン・ウエシージョ)

材料は茹で麦、スモモや小さめの桃、シナモン、大量のお砂糖、そしてお好みでオレンジの皮となっております。
ゆでた麦のキュキュッとしたムニュムニュ感が癖になります。チリを代表するデザートです。
最初食べたときには、「ごめんなさい」と残してしまったのですが、その後めげずに食べ続けたら・・・あら不思議!今では大好物に。石の上にも三年ですなあ(使い方間違ってます)。

その他にも、Leche Asada (直訳・焼いた牛乳)というデザートを作ります。
限りなくプディンやフランに近いのですが、私はこの中ではレチェ・アサーダが一番好きです。
ちなみに10人分の材料を見てみると・・・
・2リットルの牛乳
・卵14個
・バニラエッセンス
・4カップ半の砂糖
と書いてあります。食べすぎには真剣に注意なデザートですね。

従姉妹、その彼氏たち大集合の図。
本当にみんな仲良しで、何でも話し合える仲。
チリ人は、みんなシモネタ大好き(もう言い切ってもいいと判断)!子供が回りにいようが、酔ってようが素面だろうが関係ありません。この日も私にその類の単語や比喩を教えようとみんな大興奮。最初の頃はこういう話題になるとかなり拒否反応が出ていたけれど、日本人の湿っぽい隠すような感じじゃないんですよ。性についてはみんな興味関心を持っているし、男女がいれば話題に上るのは当然のこと。みんな明るくていいと思うのですが・・・どう思います?

その後みんなでダニエルの家に移動をして、買ったばかりのDVDプロジェクターでダニエル一押しの「X-MAN」を鑑賞しました。映画館さながらの迫力で、私も日本に帰国したらプロジェクターを購入しようと心に決めました。

そんなこんなで私の2006年のチリ独立記念日はあっという間に幕を閉じました。
良い友達に囲まれて、美味しい食事をいただき、語り、笑う。飾らない心。

アルゼンチン滞在時もそうでした。本当に大切なものは何なのか。何を持って私たちは幸せを感じることができるのか?そんなことを日々考えながら南米での日々を過ごしています。